お花見しました?
ずいぶん前のことですが、お花見中に赤っ恥をかいたことがあります。
満開の桜に浮かれ、「わあ、桜の香りがするぅ」とうっとり深呼吸したことがあります。
じつは桜に香りはほとんどないそうです。
以下、うっとり直後の連れとの会話です。
桜餅のにおいがしたんですけどねえ、ああとなりの団体さんが食べてたよ桜餅、わあ聞こえてたかな、うん見てた見てた笑ってた。
ちなみにあのえもいわれぬ香りの正体は「クマリン酸」という成分だそう。
桜の花や葉を塩蔵する過程で発生するもので、ガソリンにも含まれています。いわれてみればガソリンの香りから、あの感じが漂ってくるような…。
かといって咲いている桜に香りがまったくないわけではないのです。
八重桜に顔を近づけてみれば、粉っぽいようなほのかな植物の香りを確かに感じます。
“桜の香り”と言われて、どちらをイメージするかは、記憶やセンスによってそれぞれなのでしょうね。もしかしたら桜のある風景で感じた空気の香りを思い浮かべる人だっているかもしれません。
さて、monologue Vol.4制作スタートしております。
テーマは「香りについて」。
だれかとイメージを共有するには曖昧で、それでいて魅力的な“香り”。
monologueが香りについてあの手この手で考えます。
発行は6月初旬を予定しています。
どうぞお楽しみに〜。